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弁護団結成にあたって
 
株式会社エフオーアイによる粉飾上場事件
弁護団結成にあたって
平成22年6月16日
エフオーアイ被害株主弁護団
代表弁護士 塚田裕二
 本件は,粉飾決算に基づく上場という,稀に見る悪質な事例である。いわば「上場詐欺」とも呼べるものであって,質的に証券市場の公正さの根幹に関わる問題である。しかも,量的に売上高のほぼ全てが架空であるという,およそ考えがたい内容となっている。
 上場の際は,監査法人(公認会計士),引受証券会社,東京証券取引所の3重のチェックが存在するとされているが,その実態は全く空虚であることが白日の下に晒されたと言える。しかも本件では粉飾を指摘する投書が東京証券取引所にあったというのに3重のチェックは機能しなかった。そんなことで証券市場の信頼の基礎となる上場審査機関として責任を果たしていると言えるのであろうか。不正密告がありながら見抜けなかったなどという言い訳が許されるような審査機関なら存在する価値はなく、国家から専門家としての業務を行う権限を与えられる資格はないというべきである。我が国においては投資家は売上げのほとんどない会社も上場されるかも知れないと覚悟して証券市場に参加しろというのであろうか。本件は自己責任としてかたづけられる問題ではない。その責任の有無は公明正大な裁判の中で明らかにされるべきであり、損害を受けた被害者には被害回復がなされるべきである。決して内部調査で反省の態度を表明し、監督官庁に業務改善報告書を提出して済まされるような問題ではないのである。
 当弁護団は,証券事件・消費者事件を手がける複数の弁護士により構成されており,投資家の被害救済を実現し,証券市場の公正を糺すものである。エフオーアイの役員らの責任はもちろんであるが、会計監査人である公認会計士、証券会社などの本件上場手続きに関係した全ての関与者の法的責任が裁判所で追及されなくては被害回復も、今後の被害防止もありあり得ないと考える。被害者の多くの方がこの弁護団の提起する集団訴訟に参加することを望みます。



 
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